3年生読み聞かせ~とうげのオイノ~
- 公開日
- 2025/12/18
- 更新日
- 2025/12/18
日記
+3
本日、3年生の読み聞かせに来ていただきました。
本日の絵本は「とうげのオイノ」。オイノとは、東北地方の方言でニホンオオカミのことです。この物語は、まだニホンオオカミが絶滅してしまう前の東北地方のお話です。当時、オオカミは害獣から畑の作物などを守ってくれるとして祀らていたそうです。
ある日、幼い一郎は穴に落ちたニホンオオカミを発見し、おじいさんを呼びに行きます。母オオカミは、穴に落ちた子ども2匹を助けようと自分も穴に落ちてしまっていたのでした。母オオカミは、子どもを必死に守ろうと警戒しながらも、おじいさんたちに何とか助けられ、子どもたちとともに無事に山に帰っていきました。
時は過ぎ、ある日の山の中、一郎とおじいさんの二人は、「ヤメエイヌ」といわれる病気になったオオカミに襲われてしまいます。このオオカミにかまれると、人間も動物も死んでしまうというもので、絶体絶命のピンチです。その時、あの時助けた母オオカミが現れて…といったお話でした。
人間とオオカミのふれあいの物語。子どもたちの感想には、「良いことをしたら、自分にも良いことが返ってくる…これからは困っている人を見たら積極的に助けてあげたいと思いました。」「まだオオカミが絶滅していない時期の様子などがよくわかりました。二人がオオカミを助けた判断が、自分たちが助けられることにつながっていることがすごいと思いました。」などの言葉がありました。
読み聞かせのあと、ボランティアの方とお話をしていた中で、「もしもニホンオオカミが絶滅していなかったら、今のクマ被害の状況は変わっていたかもしれませんね。」といった言葉が印象的でした。あたたかいふれあいのお話と共に、動物の生態系についても考える機会をいただけたように思います。