道徳科の授業~自己の生き方を考える時間に~
- 公開日
- 2025/10/07
- 更新日
- 2025/10/07
日記
+5
毎週火曜日の4限目は、各学年ごとに道徳科の授業を行っています。
本日も、それぞれの学年で、教材をもとに対話を通して自己の生き方について深く考える時間を持ちました。
1年生は、教材「風評被害」を取り上げ、「表面的な見方にとらわれずに違いを受け入れ、相手を理解することを大切にする生き方」について学習しました。今回の教材は読み物ではなくアニメ仕立て。起承転結の展開が分かりやすく、考えるポイントが明確でした。風評被害で苦しむ農家の声をニュースで聞いたことがきっかけで、しっかりと自分で確かめることなく、噂を鵜呑みしていた過ちに気づく登場人物と自分自身を重ね合わせる1年生。「その人のいいところ、(その人)らしさを知るようにしたい」という発言がありましたが、1年生なりに身近な生活と結びつけて自分自身を見つめ直していることがよく分かりました。相手のことをよりよく理解し、望ましい人間関係を築いていこうとする意欲につなげるための貴重な1時間になったのではないでしょうか。
2年生は、教材「清掃はやさしさ」を取り上げ、「勤労の尊さや意義について理解を深め、勤労を通じて社会に貢献しようとする生き方」について学習しました。今回の教材はノンフィクション。技術や効率だけを優先して清掃業に取り組んでいた新津春子さんですが、上司のある言葉をきっかけに「気配り・心配り」という相手を思う心(やさしさ)がなければ一人前の職人とは言えないことに気づき、自ら行動を変えていくという実話です。授業の終末には映像を視聴。「世界で最も清潔な空港ランキング」で9年連続1位を獲得した羽田空港で働く「カリスマ清掃員」こそが新津春子さんであることを知って、2年生は驚くばかり。夏休みに職場体験を経験した2年生だからこそ、今回の学びは自身の勤労観を大きく変えるきっかけになったことと思います。
3年生は、教材「二通の手紙」を取り上げ、「きまりや規則の意義について深く考え、主体的に守ろうとする生き方」について学習しました。動物園の入園係担当が、入園時刻終了後にやってきた幼い姉弟を、規則に反して保護者同伴なしで入園させた結果、閉園時刻になっても出てこず、1時間後にようやく見つかるという事態に。その後、入園係担当のもとに母親からお礼と感謝の手紙が届く一方、職場からは処分としての解雇通知が渡される。3年生は、この入園係担当の行動に対する自分なりの意見を持ち、話し合いを通して「規則の意義」についての考えを深めていきました。きまりや規則は何のためにあるのか…守ることで、あるいは守らなければ、私たちの生活はどう変わっていくのか…3年生なりに葛藤しつつ、多角的・多面的に考えようと努めた1時間になりました。
さて、道徳科の授業はどの学年も年間35時間。読書と同じく生徒一人一人の「心の土壌を耕す」がごとく学び深き時間になるよう、生徒の心を揺さぶり、琴線に触れる授業を今後も目指していきます。