2年道徳学習~ふるさと偉人に学ぶ~
- 公開日
- 2026/06/23
- 更新日
- 2026/06/23
R8学校日記
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本日、2年生を対象に「ふるさとの偉人」にまつわる道徳の授業を実施。
この企画に協力いただいたのは、若州一滴文庫の小原理事長・粟谷理事・下森学芸員の三人で、今回の授業において講師を務めてくださいました。
今回取り上げた「ふるさとの偉人」は、おおい町出身の作家で若州一滴文庫を創設された「水上勉」さんと、同じくおおい町出身の画家「渡辺淳」さんです。
今日の授業では、親交が深かった水上さんと渡辺さんをつなぐエッセイ「山奥の請負配達夫さん」(水上勉作)を資料として、実際に請負配達夫(郵便配達員)を務めていた渡辺さんの誠実な生き方と勤労観に学ぶ学習を行いました。
授業冒頭は、粟谷講師の「『ありがとう』と言ったり、言われたりしたことはありますか?」という問いかけからスタート。自分の経験をクラスメートに語る活動を通して、まずは心をほぐしていきました。
続いて資料「山奥の請負配達夫さん」の内容を確認。小原講師の朗読を通して、2年生は「配達夫」の渡辺さんにまつわる逸話を読み取っていきました。
話の舞台は、冬になると深い雪に閉ざされる福井県若狭の山村(現在のおおい町周辺)。作家の水上勉さんは、故郷の厳しい山道を、重いカバンを担いで何㎞も歩く請負配達夫の渡辺淳さんと出会います。渡辺さんは過酷な労働に従事する傍ら、独学で油絵を描き続ける情熱を持った方でした。
ある冬の日、雪に覆われた細い山道を配達のために歩いていた渡辺さんにハプニングが襲います。 雪に隠れて見えなくなっていた道端の肥溜め(肥壺)に気付かず、そのままドボンと足を踏み抜いてしまいました。底なしの糞尿の中に沈みかけた渡辺さんは、自分の体よりも「大切な預かり物」を最優先。郵便カバンだけは汚してはなるまいととっさに両腕を高く突き上げてカバンを死守したのです。結果、体は胸まで深く泥と糞尿にまみれましたが、カバンと中の郵便物は奇跡的に一切汚れませんでした。その後、渡辺さんは凍える川の水で必死に体を洗い流し、何食わぬ顔で最後まで全ての郵便物を届け切ったのでした。
渡辺さんのこの行動に対して、自分の思い・考えをワークシートにまとめた2年生。「答えは一つでなく、皆さんが考えたこと、書いたことが答えです。自信をもって友達に伝えていってください」との粟谷講師の言葉に勇気づけられ、2年生全員が意見発表していきました。
「自分を犠牲にしてまで大切な郵便物を守ったすごい人」「自分の仕事を最後までやり遂げる心の強い人」「他の人の大切なものを守ろうとする心優しい人」…などなど、渡辺さんの責任感・使命感・誠実さに触れた感想を自分の言葉で語る2年生の姿を見ることができました。
「ふるさと偉人」とは言うものの、作家・水上勉さんも画家・渡辺淳さんも大飯地区出身の方々です。名田庄地区に住む生徒にとっては馴染みがないのでは…と思われましたが、下森学芸員さんの話では、渡辺淳さんは名田庄地区の広報紙の表紙を手掛けたことがきっかけで、名田庄の歴史・伝統・文化に興味を持たれ、関わりをもつ中で高く評価されるようになったとのことでした。現在、名田庄図書館に掲げられている詩画「図書館へきた」も渡辺さんが寄贈されたものだそうです。
また、水上勉さんが設立された「若州人形座」による竹人形文楽ですが、2学期に本校にて公演いただく予定です。先日、若州一滴文庫でも公演がありましたが、県内外から訪れた観客で会場は満員でした。学校での公演は貴重な機会となるだけにたいへん楽しみでもあります。生徒の皆さんもきっと水上勉さんが身近に感じられるのではないかと思います。
この度のふるさと偉人学習は、あくまできっかけにすぎません。今後のふるさと学習(探究学習)にて、地域のことを知り、地域の人と関わり、地域理解を深めていく…そんな学びを展開していく中で、地域への愛着・誇りに思う気持ちが高まっていくことを期待しています。