学校日記

芸術の秋~創造の海へと漕ぎ出す名中生~

公開日
2026/10/14
更新日
2026/10/14

R8学校日記

 秋といえば「食欲の秋」「スポーツの秋」…など様々な風物が挙げられますが、本校の本日を象徴する言葉は、間違いなく「芸術の秋」そのものでした。

 本日、本校では全学年でそれぞれ美術の授業を実施。各学年の生徒たちが活動する教室に一歩足を踏み入れると、個別の作品制作に集中しつつも、互いに協力し合う姿が見られるなど、情熱に満ちあふれた素晴らしい創造の空間が広がっていました。それぞれの学年が、独自のテーマのもと、自分だけの表現(自分らしさ)を紡ぎ出そうとする生徒たちの生き生きとした表情と活動ぶりは、まさに「芸術の秋」を象徴するものと言えました。

【1年生】木版画 〜「一生懸命な瞬間」を木に刻む〜

 1年生が挑んでいるのは「木版画」です。今回のテーマは、学校生活(授業・部活動・学校行事…)あるいは日常生活のふとした一コマから、自分や友達、先輩などが「一生懸命になっている瞬間」を取り出し、それを生き生きと表現することです。本日の授業では、これから木版に向き合うための命とも言える「下絵づくり」を完成させ、カーボン紙を挟んで板に写し出していく作業に取りかかっていました。タブレット端末の学習支援アプリを覗くと、全員分の下絵のもととなる写真とタイトルを見ることができたので、少し拝見させてもらったところ…何とも素敵な一瞬が見事に切り取られているではありませんか。中には家族を題材にしたものもあります。実際に描かれた下絵を見ると、線の1本1本に込められた強いこだわりから、中学生になってからの確かな成長と、何事にも全力で取り組むひたむきさがよく伝わってきます。この下絵が板に写され、彫刻刀によってどんな命が吹き込まれていくのか…今から楽しみでなりません。

【2年生】ドライポイント 〜「空想の世界」を自由に羽ばたかせて〜

 2年生は、版画の一種である「ドライポイント」の制作に取り組み始めていました。こちらのテーマは、現実の枠を飛び越えた「空想の世界」を描くことです。本日は、具体的な下絵を考案する前段階として、まずは頭の中にあるアイデアを自由に外へと引っ張り出す「発想のワーク」に取り組んでいました。ワークシートには、生徒ならではの自由で柔らかな感性からあふれ出た言葉や、ラフなスケッチの数々がちりばめられています。「もしもこんな世界があったら」「自分の心の中を形にしたらどうなるだろう」――。2年生の豊かな想像力は、まだ形になる前のアイデアの段階ではあっても、大人の凝り固まりがちな思考を驚かせるほどの輝きを放っています。現実には存在しない不思議な生き物、時空が歪んだ珍しい世界、幻想的な風景といった空想の「種」を、悩みながらも何やら楽しそうに紡ぎ出す生徒たち。これからこの自由な発想がどのように洗練され、ドライポイントとして刻み込まれていくのか。そのプロセスの始まりに立ち会えたようなワクワク感に満ちた時間となりました。

【3年生】卒業制作 〜3つのグループが紡ぐ未来への足跡〜

 そして最高学年である3年生が取り組んでいるのは、中学校生活の集大成となる「卒業制作」。生徒たちは3つのグループに分かれ、それぞれ記念に残る大切な制作物づくりを進めている最中でした。この3年生の活動の様子を見ると、1・2年生の個人作業とはまた異なる「協働」の熱気がありました。あるグループでは、「ここはもう少しこの色を足した方がいいかな?」「全体のバランスを見よう」などと声を掛け合い、互いのアイデアを融合させながら一つの大きな目標に向かって手を動かしています。これまでの3年間、楽しかったことや共に乗り越えてきた壁も、全てがこの制作に込められている…のではないでしょうか。仲間と過ごす一分一秒を惜しむかのように、そして未来に残す確かな足跡を刻むように、一つ一つの制作物を丁寧に仕上げていこうとする3年生の後ろ姿は、最高学年としての風格はもちろん、学校への深い愛着さえ感じられました。

 このように、「芸術の秋」を体現するかのように創造・創作活動に邁進する名中生。「自芯をもって自分らしく」表現することを大切にして、最後まで粘り強く作品づくりに取り組んでくれることを期待しています。各学年の素敵な作品が完成したあかつきには、互いの作品を鑑賞し合うことで、互いの良さ・自分らしさを認め合い、学び合い、共に成長していく機会にしていきたいと思います。そのためにも”願生れ”。名中生諸君!