3年読み聞かせ~”ぼくは川のように話す”~
- 公開日
- 2026/07/09
- 更新日
- 2026/07/09
R8学校日記
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今日は久しぶりの「朝の読み聞かせタイム」を3年教室にて実施しました。
今回のボランティアさんが読んでくださったのは、絵本「ほくは川のように話す」(作者:ジョーダン・スコット)です。実はこのお話、作者自身が吃音(言葉が滑らかに出ずうまく話せないこと)で悩んでいた少年時代の思い出をもとに書かれた内容だそうです。
「ぼく」にはどうしても上手く発音できない「苦手な音」があり、口の中で言葉がからまってしまいます。そんな吃音のある「ぼく」は、学校に行くことが苦痛でした。ある日、クラスで一人ずつ発表する授業があった際、「ぼく」は自分の番が来るのを恐れ、結局一言も話すことができませんでした。そんな「ぼく」を見ていた「お父さん」は、ある時静かな川辺へ連れ出します。そこで「お父さん」は「ほら、川の水を見てみろ。あれがおまえの話し方だ」と告げます。川の水は、ある時は泡立ち、激しく波を打ち、渦を巻きながらも流れていきます。その姿は、どもりながらも一生懸命に言葉をつむごうとする「ぼく」の話し方そのものに見えました。この「お父さん」の言葉に「ぼく」は自分の話し方を肯定できるようになり、安心と自信を取り戻していきます。
このお話を、ボランティアさんは物語の情景だけが目に浮かぶよう、静かに語りかけるように読んでくださいました。吃音があっても、その人の話し方はその人らしさの一部。すらすらと流れるように話さないことも個性の一つであり、自然でその人にしかない魅力…そんなことを教えてくれた気がします。
読み聞かせ後、ボランティアさんと話をしていた中で「吃音が題材の絵本なので、どうかと考えたんですが…」との言葉がありました。もしかすると、生徒によっては「吃音」は身近でない話題だったかもしれません。しかし読み聞かせ中、言葉が詰まってしまう「ぼく」のもどかしさや「お父さん」の温かいまなざしに触れる3年生の表情は真剣そのものでした。
本校では、教育活動の重点項目の一つとして「豊かな心」を育むことを掲げています。その点から、今日の読み聞かせでは、本に親しむだけでなく、自分とは異なる特性や困難を持つ人との出会いをもつことができました。また、そういった人の立場に自分も立ち、その心情に寄り添う貴重な経験もできたことでしょう。何より、互いのちがいを認め合い、誰もが自分らしくいられる…そんな「多様性」を尊重し合える共感的人間関係を築くための一歩にしていければと思います。
本との出会い(読書)を通して、様々な出会いと幅広い経験を積み重ね、心を耕しながら心豊かな人間へと成長していける…そんな素敵な学校文化を生徒の皆さんと創っていくことを目指して、今後も”願生ります”。